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第58回免疫学セミナー

2013年11月11日

【演題】NK cell Licensing and Development:NK細胞はいかにして“機能的”になるのか?
【講師】海老原 敬 博士
【所属】Howard Hughes Medical Institute,
Division of Rheumatology,Department of Medicine,
Washington University School of Medicine
【日時】平成25年12月16日(月)午後17:00-18:30
【場所】健康医科学イノベーション棟8階講堂

【講演要旨】
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は、腫瘍細胞やウイルス感染細胞の除去、炎症性サイトカインの分泌を行う、Innate lymphoid cellの一つです。抹消のNK細胞がどのように自己と非自己を認識して“機能的”になるのか、そのメカニズムが今セミナーの主題です。NK細胞は自己のMHC class IをMHC class I特異的なレセプターで認識することで“機能的”な状態になります。我々はこのプロセスをNK cell Licensingと名付けました。一見矛盾しているようですが、マウスでは抑制性レセプターであるLy49レセプターが、ヒトではKiller-cell immunoglobulin-like receptors (KIRs)が、この機能を担います。NK cell licensingは臨床的にもきわめて重要で、同種造血幹細胞移植においてドナーとレシピエントのKIR/HLAミスマッチが移植片対宿主病の抑制、抗白血病効果の増強に寄与することが報告されています。NK cell licensingのメカニズム、および、各組織に常在するNK細胞、Innate lymphocyteの転写因子による制御機構に関して、新しい知見をご紹介いたします。

問い合わせ先: 医学医療系・免疫学 渋谷彰(ashibuya@md.tsukuba.ac.jp)まで

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