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第56回免疫学セミナー

2012年11月21日

【演題】制御性T細胞による免疫システム制御
【講師】堀 昌平 博士
【所属】佐賀大学医学部
理化学研究所 免疫・アレルギー科学総合研究センター免疫恒常性研究ユニット、ユニットリーダー
【日時】平成24年11月28日(月)午後18:00-19:30
【場所】健康医科学イノベーション棟8階講堂

【講演要旨】
免疫系は個体発生過程で「自己」を学習し、「自己」に対する不応答性(免疫寛容)を維持している。近年、自己免疫寛容は制御性T細胞(regulatory T cells; Treg)と呼ばれる、免疫応答を抑制する機能に特化したT細胞サブセットによって能動的に制御されていることが明らかになってきた。我々は、ヒトの致死的自己免疫疾患IPEX (immune dysregulation, polyendocrinopathy, enteropathy, X-linked)症候群の原因遺伝子として同定された転写因子Foxp3がTregの発生・分化と機能を司る“マスター転写因子”として機能することを明らかにし、Tregが自己免疫寛容において中心的な役割を果たしていることを立証した。そして、この発見を手掛かりとして、Foxp3及びTregによる免疫システムの制御メカニズムを研究してきた。本セミナーでは、これまでの我々の研究について概説するとともに、IPEXにおいて見つかっているFoxp3遺伝子変異の解析を通して明らかになってきたTregの新しい制御メカニズムについて紹介する。

主要論文
Hori S, et al. Science 299:1057-1061, 2003 Komatsu N and Hori S. PNAS 104:8959-8964, 2007 Komatsu N, et al. PNAS 106:1903-1908, 2009 Tsuji M, et al. Science 323:1488-1492, 2009 Hori S. Advances in Immunology 112:1-24, 2011 Miyao T, et al. Immunity 36:262-275, 2012

※学外の方で聴講をご希望の方は渋谷彰(ashibuya@md.tsukuba.ac.jp)まで

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