MAIR分子群について
私たちの研究室で発見されたMAIR-IとMAIR-IIはそれぞれ免疫担当細胞の抑制化および活性化を行います。
MAIR-IとMAIR-IIは細胞外部分の構造はそっくりなのに細胞に伝わるシグナルは正反対という、ペア型受容体分子です。
例えばMAIR-Iは花粉症などのアレルギーとも関係の深い肥満細胞からアレルギー誘導物質が分泌されるのを抑えますが、MAIR-IIはマクロファージから炎症の引きがねとなるような物質を分泌させます。
このような受容体は免疫反応がちょうどいいさじ加減で行われるように、アクセルとブレーキの役割をしていると考えられます。
さらにMAIRはMAIR-IとMAIR-II以外にも全部で9つからなる分子群であることも明らかになってきました。
これらのMAIR分子群が生体内の免疫応答に際してどのような協調作業を行っているのか解析を行っています。